2025.04.17
こんにちは!ネジータです!!
今回は木造建築の接合部に使われるねじを対象とした「JIS」を紹介します。
木造建築の普及に伴い木材接合に用いるねじの品質信頼性が重要視されています。この状況を受け、2023年10月20日に木質構造用ねじの製品JIS規格「JIS A 5559」が制定されました 。
この規格は、木材同士を接合するパネリード(Ⅱ+、X、S)やタルキック(Ⅱ、S)などのねじを対象とし、高い接合力、低コスト、施工の自由度といった特長を持つこれらのねじの品質を保証します 。
JIS A 5559は、以下の3つの主要なポイントを規定しています 。
1.機械的性質: 地震に対する強度や耐久性を確保するため、繰返し曲げ回数や最大ねじりトルクなどの機械的性質の基準を設け、試験方法としてJIS A 1503(木質構造用ねじの試験方法、2022年3月制定)を適用します 。
2.形状、寸法: 製造業者が自由に設計できる一方で、品質を保つために、ねじの長さや太さなどの寸法について、表示寸法との誤差を一定の公差範囲内に規定しています 。
3.製品の呼び方、表示、報告: ねじの呼び方、包装への表示事項、試験報告書に記載すべき内容を標準化し、取引の透明性を高めます 。
このJIS規格制定により、以下の効果が期待されます 。
・地震が多い日本において、高品質なねじの供給と粗悪品の排除が進み、安全な木造建築が促進される。
・設計者や施工業者がねじの品質を容易に確認できるようになり、建築物の安全確認が効率化される。
・結果として、工期短縮やコスト削減が実現し、木造建築の普及に貢献する。
今後は、木材と鉄、木材とコンクリートの接合への適用範囲拡大も視野に入れ、設計者にとって更に有用な規格を目指しています !