2015.01.07
こんにちは!ネジ2号です。
2号以外も度々ご紹介している青蓮院 青龍殿。
設計で特に苦労した点について実施設計を行ったM’s(エムズ)構造設計さんに伺ったところ次のように話されていました。なるほど…という感じです。
・約12mの片持ちを杉の無垢材で成立させた点
・屋外のため雨による含水率の影響を考慮して計算した点
・とにかく大きいトラスのため接合部設計が難しかった
さて、まずは舞台を支えている方杖トラスの雰囲気をお伝えします!
RCの柱(基礎)から片持ちです
違う角度から。下から見た水平トラスです
次はいよいよビスの出番です!まずは特注金物の木への締結から。
次は梁です。特別大きくはない木と木を重ね梁や合せ梁のイメージで締結していきます。ビスとしては新しい使い方かもしれません。
下端のたくさんの小さな穴が施工箇所です
こちらは側面に穴がたくさん見えます。合せ梁のようです
ここで使われたビス「パネリードⅩ」は8mm径と10mm径と太さもあり、長さも110mmから320mmととても大きいサイズです。普段からビスを使う方でしたらきっと驚かれるのではないでしょうか。
ですがこのサイズ感、実は欧米では一般的なのだとか。もしかしたら日本でもこれから増えていくのかもしれません。最近注目のCLTの接合あたりにも面白いかもしれませんね。
日本では今までほとんど使われていないですし色々な課題も出てくるかもしれないですが、建築の可能性を広げられるかもしれないと思うとチャレンジのしがいが有ります。なによりワクワクしますね。
今回使用したのはコチラ♪ パネリードX
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